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◆ 第28回 | 主なテーマ | 番外編が入りましたが話の流れは21回の続きです 実は1回もれてしまっていました 申し訳ありません 2008年の収録なのでこの時話題になっているギターも嫁いだ作品が多くなっていて写真で具体的にご覧頂けない部分が多くてお許し下さい |
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シュレンパーの話題 |
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ま
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この人は新しい事を何でも試してみたいんだね、試してみる性格の人、面白いね。 |
さ
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初めてシュレンパーに合ったのは、パリのコンクールの時、ホテルが同じで、まだ彼は無名だったのですが、ちようど20年前で、エレアコみたいのを作っていたんです、システム、スピーカーとで、すごく自然な音でと。で、ジョン・ウィリアムスがその頃スピーカー使っていたので、ジョンに見てもらいたいという気持ちで来ていたのです。その時はちょうど何周年記念かで、ジョンがゲスト演奏で来ていたので。 |
ま
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ジョンはずっとああいうスタイルで(マイク・アンプ・スピーカーをセットする)弾くのだったら、そうだね、スピーカーとセットで考えた方がいいよね。 |
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(もうそのようにしていました。不勉強で申し訳ありません) |
さ
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これからはどうなんでしょう、ジョンがスモールマン止めて、で、次が・・・これがまた疑うのですけど、ベルナベ・・・ |
ま
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ベルナベ? |
さ
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稲垣さんベルナベでしょ。 |
な
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・・・世界はベルナベに? 白いいい楽器でしたね。 |
ま
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ベルナベの死ぬのを予見してたか・・・ |
さ
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ジョンがベルナベねえ・・・ |
ま
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よく分からないねえ。ベルナベ使うのだったら、とっくに使う機会があった訳でしょう? |
さ |
もっとね。 |
ま
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うん、もっと全盛時代に使う機会あっただろうに。 |
さ
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大きなクエスチョンなんです。 |
ま
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いや、ベルナベを使う事自体はおかしくないと思うけど、何も今の時期から使わなくともいいような気がする、今後乗り潰すと困るだろうし。 |
さ
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遺作を使うとかね。 |
ま
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でもジョンって割と新品の音を好むのじゃない? |
さ
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ああ、そうですね。 |
ま
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結構短期間で切り替えて来ているし、 |
さ
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そうですね。 |
ま
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稲垣さんはその後使っているの? |
さ
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ちょっとお会いしてないので。どうですかね。僕はプライベートでルビオを使っていたのを聴いた事があるのですが、 |
ま
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どんなルビオ? |
さ
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69年。 |
ま
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お、よさそう。昔69年でひとついいのを見たことがある。660でネックが丸くて、ネックの太い所と細い所の差が結構あって、つまりは弾きにくい。ルビオの音はいいんだよね、ただ弾きづらさだよな。 |
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並んだ楽器を眺め |
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ま
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ギターは古来着色をしないものなんだね、反対にヴァイオリンは昔から着色をするもの。同じ様な地域で作られていてどうしてそうなったかよくわからないのだそうだ。こう見ると、パスカルあたりが色が濃いけどさ、あれは年が経っているのもあるけど、漂白してないセラックを使っているからで、着色というのとは意味が違う。ヴァイオリンは顔料混ぜてね、だからかなり赤っぽかったり黄色っぽかったり。それも同じ色を重ねるのじゃないらしい。透明を塗って色つきを塗ってまた透明を塗るみたいな。 |
さ
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そこに光があたると・・・ |
ま
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そう、すると楓だからちらちらがあっていいんだ。 |
さ
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それが摩訶不思議にさせるのですね。 |
ま
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ヴァイオリンの取扱は一番大事なのは裏だと聞いたよ。実際修理も表より裏の方が大変なのだって。そこは弓と弦との違いだけど、持続して音が出るから駒の少しはずれにサウンドポストってこんな細い割り箸みたいのが立っている。 |
な
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魂柱(コンチュウ)が。いい名前ですね。 |
ま
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そう、魂柱が立っている訳、それから裏に音が伝わる。で、ちょっとその位置をずらすと音がガラッと変わる。 |
さ
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魂柱の場所は大事らしいですね。 |
ま
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駒の真下だと裏にばかり音が逃げちゃう、ずらしすぎると裏にいかない。そして表も鳴るし裏も鳴る状態に、表が鳴った音と裏が鳴った音を同じ音程が出るように製作者が調整する。同じ音って云うのが、オーケストラにおけるユニゾンみたいなもんで、ちょっと違うけど同じ音っていうか、同じ音程なんだけど云ってみれば素材が違うから倍音が違うみたいな。そこでヴァイオリンの立体感のある音が出るとこういう仕掛けらしい。ヴァイオリンでもチェロでも、何でもそうだけど。 |
な
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じゃ、常に違う種類のスピーカーを一緒に鳴らしているみたいな、 |
ま
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そう、そういう事だ。ギターの場合は魂柱を置いても常に瞬発的にポンだけでしょうがなくて、やっぱりああいう弓で弾くものだから持続音が出る。 |
さ
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魂柱立てたギターって見たことあります。 |
ま
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あっあるの? |
さ
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「A」さんがやったんだけど、何らその事によって劇的なものは感じられませんでした。 |
ま
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ヴァイオリンは横から見るとギターと反対にネックが下向いているじゃない。 |
さ
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角度ですか。 |
ま
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うん、本体より下がっている。駒がその代わりずっと高いでしよう? 駒は昔より今の楽器の方が立ててある。オリジナルのヴァイオリンより。 |
さ
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現代ヴァイオリンはそうなのですね。 |
ま
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古い楽器もそのように直してある、昔より駒を高くしてある。そしてテンションも強くしてある。本来設計された以上に強い音を出している。 |
さ
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強い音、 音程も高くなっている? |
ま
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音程も高くなっている。で、ネックは伸ばしてある。だから相当厳しい状態だよ。本来以上に酷使している訳だね。でもその酷使に耐えたというが凄い事だよね。 |
さ
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そうですね、どんどん変えていってね。 |
ま
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その酷使でだめになった楽器もあってね、だめになったら元の構造に直して穏やかに室内楽で使うようにはできるんだそうだ。 |
さ
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柔らかく、穏やかにね。余生をね。 |
ま
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そうそう、でもそうまでして使うかどうか・・・どうせそれだって何億円もするのだから。 |
さ
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「ま」さんのヴァイオリンの本でしたかね、楽器商が今の価値を作ったというのは、 |
ま
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今ギターが百年遅れでそれをやっているのかも知れない。 |
さ
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う〜ん、結果的にそうかも知れない。 |
ま
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だから音楽に対する関わり方でさ、楽器商というのは、そう簡単に考える以上に結構関わっている。 |
さ
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楽器商の役割ですよね。 |
ま
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いい演奏家にいい楽器を渡すなんて云うのは、やっぱり大事な役割だね。まだギターの値段だったらちょっと頑張ってもらえば手が届くからね。ヴァイオリンはどうしてあんなに高くなってしまったんだろうね。数億から10億円だものね。 |
さ
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千住真理子さんのヴァイオリンの話がありますね。 |
ま
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ストラディヴァリウスの「デュランティ」ね。本も出したしね、あちこちで宣伝しているの。僕はデュランティというストラディヴァリは聞いた事なかった。でもいい音がするのは事実、そのために何億円家族で借金した。そのためにかどうか、せっせと色々な所に出ている。家族をあげてね。 |
さ
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すごい価格なんですね。 |
ま
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数億円らしい。スイスだったかな、富豪が亡くなった時に遺言があって、それなりのヴァイオリニストにこれを譲ってほしいと。それを委託された楽器商が世界中のヴァイオリニストをリストアップして順繰りに見てきて、日本にやってきたときに千住さんもそれを見る事ができて、運命だと云っているけど、自分の前に見た人達には行かなかった。サドンデスだからね。日本で仲介してくれた人が自分が懇意にしている楽器商だったり、色々な幸運が重なったと・・・あれこれ書いてある。 |
さ
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弓も・・・ |
ま
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弓も違えば駒も違うでしょ、同じままだと弾ける訳がない、絶対直してある。 |
さ
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そうですね、ちょっと楽器に詳しい人ならね。すぐに分かる事ですね。 |
ま
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書いているのが、母親が書いている。母親だって詳しいはずなのにね。どうしてかな。 |
さ
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よくそういう物、一般に出す物って、それに限らずちょっと見るとえっって思う様な話って、色々な所にあるのではないですか?やっぱり、リップサービス・・・ |
ま
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前にNHKで聞いた話で、世田谷の方でアコースティックギターを手作りしているっていう、で、それをねNHKが取材に行ったの、そこでね、何でも手で作っています、と紹介している。 |
な
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昔はなかったどころか・・・ |
ま
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実はそればっかりで、その後だよね。分業化していったのは。今でもアコースティックギターはマーチンみたいに大量に作っている所もあれば、イギリスなんかで小規模にコツコツ作っているところもあるよね。 |
さ
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ありますね。 |
ま
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そんな行き方なんだけどさ。ま、ラミレスとアルカンヘルみたいな違いだよね。 |
さ
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極端な違いですよね。 |
ま
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大量に作ってもそれなりの品質を保っているのが、ラミレスとかマーチンのいいとこであってさ、手作りするからいいって訳でもないし、ラミレスだって個々に見れば手作りだよね。 |
さ
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そうですよね、だって6万のコダイラだってかなり手作業だと思いますよ。 |
な
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先日手作りのハムを頂いて、あんまり美味しくなかったですよ・・・ |
ま
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やたら煙臭くなかった? |
な
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そうなんですよ、煙臭くて。 |
さ
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あっ、要するにいぶしが、燻製・・・ |
ま
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ほんとの燻製やるとね、どうも煙臭くなる。そういうの食べた事ある。 |
な
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手作りだったらなんでもいいのか・・・みたいなね。 |
さ
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燻製もほっと香料を乗せた様な物の方が食べやすかったりしますよね。慣れてるし。 |
ま
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うん、でも慣ればっかりじゃないよね。 |
さ
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ギターでも手工手作りといっても、色々工程がね、省けるところは省いた方がいいという手作りの人もいるし、佐久間さんのように全ての工程を手作りの人もいるし、 |
ま
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松井さんのところに行って面白いのは、色々な手作りの道具があって楽しいんだよね。 |
さ
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自分の使いやすいように改良してあったりしてね。 |
ま
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ボディ曲げる道具があってね、アイロンの大きいのみたいな。それと電気ジャーにサーモスタットつけてお湯の温度を一定にする道具とか、それに膠の壜を入れて湯煎してある。この壜が六角形してるからウニの壜だねって云ったらその通りって(笑)。ウニの壜は肉厚だから丁度いいのだろうね。ホームセンターで売っているような家庭用品を買ってきて、それらを組み合わせて作ってるから面白い。 |
さ
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そういえばメディア・カームに来た時もよく秋葉原に行っていろいろな物買ってくるよね。最近はアンプ作っちゃってるね、真空管アンプ作っちゃって、そんな事する人だと思わなかったからびっくりしちゃった。 |
ま
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そんな・・・僕がけしかけちゃったのかな。 |
な
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○ちゃん(「な」夫人のこと)のお父さんも作っています、真空管アンプ。 |
ま
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え? 今でも? |
な
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今は一段落していますが、一時大変だった。いろいろ買い込んで・・・ |
ま
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行動力のある人っているね。素晴らしい。松井さんなんかすごい行動力だね。 |
さ
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バイクでも何でもね。 |
ま
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やってみる人なんだよね。人がやったのを聞くだけでは収まらなくてね。 |
さ
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松井さんを好きなのは、それを大雑把に見せる、何も考えていないかの様に見せるところ。これっぽっちの事を大きく見せる職人さんは多いですが、あの人は逆なんです。ちょろちょろっとやるだけだよ、って。そこがちょっと好きなんです。逆の人は多いよ。 |
ま
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実は念入りにやっているのに、何でもないと・・・ |
さ
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そう、格好いいなって思うのです。 |
ま
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で、実際作業が速い。 |
さ
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速いです、 |
ま
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もうちょっと遅くしてもいいと思うんだけどね。って云うのは、やっぱり時間かけたほうが落ち着いてくるものってあって、例えばフレットなんかは打ちこんだあと出てくるものだと思う。打って仕上げしてニス塗って、そうするとその塗装の所で湿っているから膨らんでいる、それから一週間、一ヶ月経つと必ずフレット出てくる。 |
さ
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そうですね。 |
ま
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だからああいう箇所はもう少しゆっくり作ってもいいような気がする。 |
さ
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だから松井さんのはすぐに出てくる、川田さんもそう、仕事の速い人のは出てくる。 |
ま
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でももう一度持ち込めばすぐに直してくれるのかな。 |
さ
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ほめるつもりで仕事が速いというと、松井さんいやがります。仕事が速くて尊敬できなかった先達がいたから・・・ |
ま
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そういえば松井さんジュニアももうかなりの箇所を受け持っているらしいね。 |
さ
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そうですよ。相当仕事はこなせます。 |
ま
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ストラディヴァリには二人の息子がいて手伝っていたんだよね。フランチェスコとオモボノ、名前までフレタに似ている。ストラディヴァリ自身は90くらいまで生きた。だから亡くなったときに息子達はもう高齢で、それから何年も長生きはしていない。だから後期のストラディヴァリウスは大方その二人の息子が手がけた。イグナシオ・フレタ・エ・イーホスと一緒だね。でもラベルにはそれもついていない。ガブリエル・フレタとかフランシスコ・フレタって書いてないでしょ。 |
さ
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書いてないですね。 |
ま
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イグナシオだもの。ヘルマン・ハウザーもそうだね。2世とか3世とか書いてない。 |
さ
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あれは屋号というか。そういう話で云えば、あのアントニオ・マリンとホセ・マリン、僕は2本一緒に作っていると思う。で、出来がよかった方をアントニオ・マリン、もう一本の方をホセ・マリンとしたんじゃないかな、僕は。 |
ま
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同じ仕様の物が出てくるということはそういうことになるのかな。 |
さ
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しかも同時にね。作っているのはアントニオ・マリン一人で作っている訳ではないので、ゴンザレスとホセ・マリンと親方で作っている。で、ラベルは・・・ |
ま
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ベルナベは今後どうなるのだろう。ラファエル・ロマンは作るような人ではなかったらしいね。 |
さ
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そうなんですよ。あれはそういうブランド。 |
ま
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フェラーリのディーノみたいなものだな。 |
な
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車のフェラーリですか。 |
ま
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そう。ディーノはね、エンツォ・フェラーリの愛すべき長男の名前。技術者でエンジンの設計とかしていたのだけど、病気かなんかで若死しちゃった。で、フェラーリはその名前を惜しんでセカンド・ラベルにディーノっていう名前をつけたの。 |
な
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それが12個付いている? |
ま
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そう、だから250ベルリネッタは3000ccのこと。300べルリネッタというと3600cc、275って云ったら3300、400位までそれがある。4800cc。 |
さ
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フェラーリですか? |
ま
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そう、作っているのはフェラーリだけどディーノというの。スーパーカーブームのころ人気があった車。 |
さ
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ラファエル・ロマンがベルナベとは名乗らないみたいに。 |
ま
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うん、それ式の。ホセ・マリンもアントニオ・マリンとは名乗らない。 |
さ
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不思議なんですが、去年入ってきたものでもホセ・マリンとアントニオ・マリンって歴然と違うのですね。 |
ま
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ああ、違うのか。 |
さ
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歴然と違う、似ているから違いが分かりやすい。 |
さ
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スペシャルは一人で作っていると云っているけど、信用してません。 |
ま
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スペシャルってあの頭の違う。 |
さ
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○○モデルと云われているやつ、 |
ま
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ブーシェの頭が上についている様なやつ。 |
さ
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材も違うでしょ、 |
ま
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でも、これ(メイプルの新作)いいよ。あのスペシャルよりいいと思う。抜けのいい音だね。そして可愛げのある音。 |
さ
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こういう違いが出るというのはやっぱりね、どこかに秘密が・・・でも僕は知りたくないのです。知らなくていいし、工房まで出かけていってこれはどうのって云うのは、製作者に何ミリ削った方がいいよみたいな話をする様な野暮な話。 |
ま
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ファーストとセカンドって、それは結果としてそれができるのかな。最初からこれはセカンドと思って作るのかな? |
さ
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どうなんでしょうね、 |
ま
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で、たまたま両方ともいいのがてきたとか、両方イマイチだったとか。そういうことないのだろうか。 |
さ
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・・・そうですよね、見ても材料の見た目の僕が知るだけの善し悪しで見ると変わらない仕上げだったりする。ただね、仕上がってアントニオ・マリン、ホセ・マリンとぽんと置かれると何かが違う・・・これは何だろう? 多分ホセ・マリンの、絶対違うと思う、それは確信がある。見てないけどね。だって出所が同じで、貼ってあるラベルが違えばそれだけでも違うし、全然違うと思うんだよね、だけど、絶対同時に作っている、同時に作ってヨーイドンで弦張って、あまりにもモザイクも一緒だよ。 |
な
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でも、ここのモザイクは違いますよ。(広告の写真と比べる) |
さ
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ああ、これは違う、 |
ま
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このモザイクを見慣れている様な気がするな。 |
さ
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こっちをね。作る時にファーストと決めて作っているのかな? |
な
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表板だけ・・・ |
ま
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いや、それがさ、決めて作った時に偶然にしてもセカンドのつもりが良く出来ちゃったとかさ、そういうことないのかな。 |
さ
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ありますよね。 |
ま
|
あるはずだよね。 |
さ
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いや、絶対にある。工房が違えばともかく、同じ空気の中で作っている。あっておかしくないでしょう。 |
ま
|
腕の差はあるのかな? |
さ
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僕のずっと二人の楽器を見てきて、ホセ・マリンっていうラベルが出てきてから、アントニオ・マリンの方が音に遊びがあるような木がする。要するに楽しい遊び。 |
ま
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日本人が作ったような? |
さ
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なんかね、でありながら、昔のアントニオ・マリンってモンテロ・イ・ベジードってありましたよね・・・ |
ま
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それこそカリンカリンの、 |
さ
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品のないというか・・・ |
ま
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うん、 |
さ
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それがね、ブーシェと会ってどうのというのではなくて、アントニオ・マリンとホセ・マリンを比べると去年も一昨年もそうだけど、品格はアントニオ・マリン・ラベルの楽器の方にある。 |
ま
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品格は確かに出てきているね、昔のあれとは全然違う。 |
さ
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で、今同じにやってきて、でもホセ・マリンの方が真面目なのに、こちらが遊び人なのに品がある。まあ真面目だからと云って品があるわけではないからね。僕はそれが大きなアントニオラベルとホセ・マリンと違いですね。でも来たとき云ったよね、ちょっと表が寂しいよねって、 |
な
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なんかこう横裏があまり綺麗だから、ちょっとくすんで見えると云うか。 |
ま
|
くすんでいる? |
さ
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これはいつものアントニオ・マリンの作る横裏がローズ系の楽器の選ぶ板と違う板を使っているんです、 |
ま
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ほう、表面が? |
さ
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はい、彼が使う板ってウネウネが入っている、僕のベレサールじゃないですけど同じような板なんです。アントニオ・マリンが使う板はほとんどそうなんです。ちらちらの、でもこの板にはないのですよね、ちょっと入っているけど少し違うんだな、入り方が違うんだよね。でもこれもいい板ですよね。 |
ま
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そういう意味でこれは塗装に黄色味がないなと思って。 |
さ
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これ、板がちょっと古くないですか? シーズニングが、むらむらが、自然のニスではない、木のむらむらが、これはあんまりマリンには無いのだよね。 |
な
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マリンはもっとつるんとしている。 |
さ
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そう、こういうむらむらの材ではないのだよね。 |
ま
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この裏の縞目は割に水平だけどさ、よくこれがヴァイオリンみたいだと斜めになっていて、 |
さ
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ははぁ、 |
ま
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山になったり谷になったりしてるよね。それとヴァイオリンの一枚板でこう斜めになっているのなんて綺麗だよ。 |
さ
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ヴァイオリンだと一枚板でなってますよね。ラコートなんかも一枚板で。 |
ま
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一枚で斜めって本当に綺麗だね。あの縞々がね、人の顔みたいなもんで、楽器の人相があってね、 |
な
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楽器の相ですね。 |
ま
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うん、楽器商はそれを見て分かる。あっ、これは見たことあるとか、それで顔を覚えているという。 |
さ
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ヴァイオリンの? |
ま
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だから、ヴァイオリンの業界では、プロは裏を見るって。 |
な
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プロって言ったら演奏家のことを云うと思えば・・・ |
ま
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そうなんだよ。楽器商の事なんだ。ちょっといやだけどね。楽器商がその気にならなければ、そんなヴァイオリン弾かしてもらえない。今なら日本音楽財団ってあって・・・ |
な
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貸し出し? |
ま
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そう、貸し出し、諏訪内晶子が使っているドルフィンっていうストラディヴァリウス、ハイフェッツの使っていた楽器なんだ。それを日本財団が買い取ったのじゃないかな。 |
さ
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まあ、絵画を一つ買うことを思えば。 |
ま
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そうだね、そういう感じ。日本音楽財団って云うのはトップクラスにトップの楽器を貸すという事しかやっていないらしい。中堅の人にそれなりの楽器を貸すという事はしていないんだってさ。だからほんの少ししかない。で、何か条件がある。3年間かな期限があって、更新するかどうかは、その都度テストして決める。審査会を開く。そして指定した修理の工房があって、そこに定期的に調整に出す。そういう条件で、ほんの数本貸し出しているそうだ。ストラディヴァリウスの血統書付きといったら、今や10億円くらいする訳だから。ハイフェッツ・クラスが使っていたものとなればそれくらいは。まあ、ギターだったら、セゴビアの使っていたハウザーとか、マヌエル・ラミレスとかがそんな部類かな。あのハウザーはいまどこにあるんだろう・・・ |
さ
|
メトロポリタンですかね。 |
ま
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マヌエル・ラミレスと同じなのか。それが弾くに耐えるかという事はまた別な問題で。 |
さ
|
そうですね、ちょっと難しいかも知れませんね、ヴァイオリンとはまた違いますから。 |
ま
|
レコーディング位してくれてもいいと思うけどね。1年に1回誰かにレコーディングしてもらうとか。楽器が死んじゃわないように。 |
さ
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新しい話ですが、ブリームが使っていたロマニロス、あれれは今ステファノ・グロンドーナが持って帰って録音に使いたいと云って、 |
ま
|
ああ、そうなの? あれグロンドーナが持って行ったの? |
さ
|
ええ、そういう話ですけどね。 |
ま
|
すごい使い込んであったよね。ブリームの汗のしみ込んだやつね。 |
さ
|
割れ割れで、割れていて修理して。すっかりブリームの音になって。 |
ま
|
古い楽器は弱めのテンションの弦を張るといいかも知れない。そうだ、弱い弦どころか半音位音を下げるって手があるよ。全然違う方向に行くけど。余韻は長くなるし。 |
な
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黒田さんの楽器を415ヘルツで合わすといいですよ。 |
さ
|
19世紀ギター、 |
な
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実に綺麗ですごく落ち着いた音。 |
さ
|
415ヘルツがちょうど半音下げに当たる。 |
ま
|
そうなのか、ぼぉーんというかコーンというか、そういう音になるね。 |
|
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黒田さんの新作を取り出す。 |
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黒田さんの最近のモデルはHP在庫一覧のページから写真をご覧下さい |
ま
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それ弦長は? |
さ
|
630ミリ。 |
ま
|
630で415ヘルツか。 |
な
|
来るんですよね、これでDチューニングするとさらにね。 |
ま
|
おお、なるほどね。 |
さ
|
この裏の楓が光によって非対象ですねって云うようにこちらがこうして出て・・・。角度を変えて見ると変わるんですね、 |
ま
|
今僕からは左が見える |
さ
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僕の方からは右ばかり見える |
ま
|
違うね〜、ここはちょっと黄色くしてある、 |
な
|
これは着色ですね。 |
さ
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黒田さんはいろいろやっていて、前のラコートはヴァイオリンニス、前の方がアンティックニス、これはオイルフィニイッシュです。表ケヴィンのようにオイルで、横がセラック。 |
ま
|
茫洋と・・・これは出来がいいねぇ。 |
な
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これは出来がいいです、前に気に入っていたのよりこちらの方がいい。 |
ま
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こういう楽器の難点は弾きにくいんだよね、構えにくい。ボディがうまく収まらないんだよね。それとギタースタンドに立たない。 |
な
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もしくは吊ったりね。 |
さ
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大ちゃんがこれくらいに持っていたよね。(ギターレストを高くして構える) |
ま
|
それ位がいいね、右手がまたうまく収まらないのだよ。 |
さ
|
単純にやるなら足台も高くしないとだめだな。 |
ま
|
2弦3弦がよく鳴るんだね。 |
さ
|
倍音なんですかね。 |
ま
|
ドイツの音の姉妹の音の小さいのが、 |
さ
|
クエンケ、 |
ま
|
こういう感じの音じゃない? |
さ
|
ディートリッヒ。 |
ま
|
それともちょっと違う? |
な
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何かそういうイメージではないですね、もっとこう・・・ |
さ
|
これから色っぽさをなくした感じ? |
な
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あんまり色っぽくはないですね。すごく透明で清純な感じ。 |
さ
|
あの姉妹は菜食主義だから・・・ |
ま
|
僕のハウザーがややこれに似ている感じするね。 |
さ
|
あちらのですか、古い方。 |
ま
|
25年の、 |
さ
|
ウィンナタイプの方ですね。 |
ま
|
それからワイスガーバーの古いの。 |
さ
|
そうですよね、 |
ま
|
あの二つを半音下げて弾いたらもっといいのかも知れない。やっぱりコンクールでは落ちるだろうけどね。 |
さ
|
それが、この間、ロシア人が19世紀ギターで弾いたのです、全部、なんとビラ=ロボスも、で、ミスマッチだと思った。大体今の時代でビラ=ロボスの1番で自由曲二次予選で通らないって、と思ったら、あまりに素晴らしい演奏でみんなブラボー、しかも19世紀ギターで全部弾いた。最後はレゴンディ弾いてね、やっぱりこの為にある楽器だって・・・本選の自由曲。 |
ま
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ビラ=ロボスの1番、なかなか弾かないね。 |
さ
|
30年前だって弾かない・・・ |
な
|
今だから弾けるのかも知れない。 |
ま
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アルハンブラの思い出で優勝した人もいたということだから。でもこういう音でサロンコンサートやってみたい感じだね。 |
な
|
なんか、こういう物を良しとする土壌ができてきた感じ、 |
ま
|
福田さんの使ったのは? |
さ
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ガダニーニ。 |
ま
|
で音程は高いの? |
さ
|
低いです。 |
ま
|
ガダニーニっていうのはたくさんていね、有名なジョバンナ・バティスタ・ガダニーニ、あの子孫が大勢出たものだから、 |
さ
|
要するに、ファブリカトーレとか、弦楽器手工一族なんですね。 |
ま
|
それはもう一族といえばストラディバリもガルネリも一族だしね。 |
さ
|
僕飲むとモダンだと弾けないのだけど、これなら弾ける。テンションがいいのかな? 酔い加減にぴったりなのかな、 |
な
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ちょっと緩めのテンポで、 |
ま
|
ひょっとするとギターも650っていうのはトーレスから変わらないのだけど、ナイロンになってテンション上がったかも知れない。 |
な
|
ああ、上がっているのではないですかね・・・ |
ま
|
それでもどんどん新しく出る弦というのはまた上がって、だからこういう音を聴くと何か別の意味で郷愁を覚える。トーレスだってボディはこれほど小さくないけど、そこらの楽器よりは小さいね。 |
な
|
もっと小さいですね。 |
ま
|
あのパスカルよりちょっと細い位、でね、あの大きさで作るとまた違った音がする。でも確かに20代のころにこれ弾いたらちょっと物足りない音なのかも知れない。 |
さ
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僕もこのタイプを初めて見たときは、・・・って、正直 |
ま
|
だから今でもいろんな楽器持っている人がこれもというならある。でもこれ1本でという人はいないだろうな。これ(黒田)はいくら? |
さ
|
ケース付609,000円で定価。 |
ま
|
こういう変わり種もあるんだね。 |
さ
|
これものすごくレベルいい例だと思います。 |
ま
|
糸巻きはバラか、 |
な
|
つまみは黒田さん。 |
ま
|
楽器の音が目指す所、余韻と立ち上がりがなかなか両立しない。 |
な
|
そうですよね。 |
さ
|
相反する。 |
ま
|
別な事を云えば、ギターの二律背反はメロディか和音なんだ。和音がポーンと綺麗に響く楽器ってメロディが浮き出ているっていうのがこれがなかなか相反する。 |
な
|
そのニュアンスを・・・ |
さ
|
ずっーとこのまま弾いていたいねぇ、もう一本あるのだけど、こちらの方がずっとファンタスティック。 |
な
|
コフゴゲットモデル、こちらの方が深遠なタイプですね。 |
さ
|
こちらの方が妖しい女性のタイプ。こちらの方が悪女、こちらは淑女。 |
な
|
渋みがありますよね。 |
さ
|
惑わされそうな・・・悪い所に連れていかれそうな・・・ |
な
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妄想が膨らんでますね。 |
ま
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妄想ギター・・・ |
さ
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来たとたんに、とにかく僕はやられましたね。 |
ま
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黒田さんは、こういうのばかり楽しんで作っているの? |
さ
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モダンも作りますよ。最近モダンも結構こういう惑わす様な音がするのです。前よりはるかに色っぽくなった。 |
な
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どちらかと云えば味気無かったのですが、今は充分・・・メープルのもよかったですし。 |
ま
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これは17フレット? |
な
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そうなんですよ。 |
さ
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Mくんだっけ、付け足したの |
ま
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トーレスが出てセゴビアが出てという形で、ギターがインターナショナルに広がったのは大変結構な事なのだけれど、それで忘れ去られてしまったギターの世界っていうのも、またあるんだよね。 |
さ
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ええ、はいはい。 |
ま
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それがこういう物であったり、だからそれをいつまでも結構色んなタイプを作っていてくれたのがワイスガーバー。こういう様なのずっと作っていたもの。 |
さ
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技巧派のワイスガーバーって。質は違うけどテイストって云うのかな・・・ |
な
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モダンとは全然違いますものね。 |
さ
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面白いな。 |
ま
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ヴァイオリンなんかでもみんな広い会場で弾くためにどんどん改良されててさ、 |
さ
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この手の音って、会場でよく聞こえるのです。 |
ま
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そうなんだよね、意外と聞こえるんだ。それと力抜いていい音なんだよね。却って力入れては出ない。 |
さ
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それと、他の楽器とアンサンブルした時は、この手の楽器の方が音が来るんです。これは面白いです。 |
ま
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ラコートなんかもこういう音なんだよね。 |
さ
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そうです。 |
ま
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でね、昔のやつは面白い事にここが(ボディの底の部分の継ぎ木)必ず斜めになっている。これが。 |
さ
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ああ、そこそうですよね。 |
ま
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斜めになっていてエンドピンがあって、 |
さ
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やっぱりぶら下げて演奏しているのですね。立って弾く人もいる。 |
ま
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ああ、なるほど、これなんかそうだね、フェルメールの。 |
さ
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やっぱりこれフェルメールなんですか。 |
ま
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フェルメールだよ。 |
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メディアカームの壁にフェルメールの絵葉書が2枚貼ってあります。 |
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さ
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この間来た若い男の子が、フェルメールみたいですねって。 |
ま
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フェルメールだよ。ギターを弾く人、左はリュートを弾く人。フェルメールの中でね、疑問符が付くと云われている一つ。フェルメールって36か7くらいしか残っていなくて、 |
さ
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去年でしたっけ? フェルメールが日本に。 |
ま
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去年も来たけど、今年結構たくさん来るのじゃなかったかな? 8年前に大阪に何枚も来て、見に行った。 |
さ
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大阪まで行ったのですか? |
ま
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うん、2時間並んで入った。フェルメールの「真珠の耳飾り」別名「青いターバンの少女」、あれを見に行ってね、 |
さ
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どこの美術館でしたか? |
ま
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天王寺公園のね、なんとか美術館 |
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黒田ギターの中身を観察 |
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ま
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黒田さんのはラベルがブーシェもどきだね。 |
さ
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そこ気にいらないのでしょう? 昔は子供が書いた絵だったんですけどね。初期の頃のラベルは。 |
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(中をミラーで覗き) |
ま
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やっぱりブーシェみたいな事やってる・・・ |
さ
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あっ、入ってます? |
ま
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うん、入っている、あっブーシェと同じ5本だ。 |
さ
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5本ですか。 |
ま
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うん、5本でブリッジの下に1本、あり。 |
さ
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普通のノーマル アントニオ・マリンなんかが。 |
ま
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ああ、そうだよね。 |
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(続いてパスカルの中を確認) |
ま
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はぁ〜、これは・・・ |
さ
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パスカルですね。 |
ま
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これは7本。 |
さ
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これはマドリッドと書いてあるのですが、すごくバルセロナの香り。 |
ま
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ああ見た目はね。ロメロ・イ・フェルナンデスと書いてある。 |
さ
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ラミレスの本にはホセ1世の弟子だみたいに書いてあるけど、マヌエル・ラミレスの弟子みたいですね。 |
ま
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つまりホセ・ラミレス1世の弟子の中でマヌエル・ラミレスの弟分みたいなのが何人かいたのじゃない? エンリケ・ガルシアとか。 |
さ
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じゃもともとはホセ・ラミレスの所にいたんですね。 |
ま
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ホセのところでマヌエル・ラミレスのグループみたいなのがあったのじゃないかな。フリアン・ゴメスもそうでしょ。マヌエルが独立したあとついていったのかも知れないし・・・あれ、何とかかんとかマヌエル・ラミレスって書いてある。 |
さ
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そうですよね。ラベルは完全にマヌエル・ラミレスの所で修行したと・・・ |
ま
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なあるほど・・・ |
・・・つづく・・・
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